<日米協調介入はあるか?>
鈴木俊一財務相は22日、イエレン米財務長官と会談した。会談では、最近のドル・円相場について議論され、日米通貨当局間で「連携」していくことを確認したと記者会見で述べた。この内容は、米財務省も声明で確認した。
ただ、相場の異常な動きに対応するということと、協調して介入するということには大きな距離があると理解すべきだろう。円高方向に為替介入が行われたのはアジア通貨危機が発生した1998年が最後である。当時の円相場は1ドル=135円水準だった。アジア通貨危機による日本経済や金融システムへの悪影響が懸念されるなか、急激な円安を防衛した介入だった。2002年にも134円まで円安が進んだが、その際には、介入は実施されていない。「越えてはならない」水準の議論は良くなされるが、絶対的な水準はない…